スーパーなどで安く売られているハムや
ソーセージ、ベーコンなどの加工肉は

本来であれば原料の豚肉を加工するので
手間ひまがかかり、加工賃が発生するのですが

同じ100gでも「どうして豚肉よりもハムやソーセージの
方が安いのか?」と不思議に思いませんか?

そしてその理由が実は体に危険な可能性もあります。

安いハムやソーセージなどの加工肉が豚肉よりも安い理由

豚肉にはタンパク質やビタミンB1が豊富で
健康に悪いと思われている脂(脂肪酸)も

その多くは不飽和脂肪酸なのでとても健康に
良い脂なのです。(もちろん食べ過ぎはダメですが)

そんな健康に良い豚肉ですが、原料は
海外からの安い豚肉を使用します。

安いハムの豚肉は全て輸入豚肉です。

もし国産豚であればお客さんにアピールできるので
「国産豚」または「(地名で)~産」と
パッケージに載せています。

輸入豚肉は関税がかかっているので
極端に安いというわけではありませんが

国産豚に比べれば安く仕入れることができます。

ただその海外産の安い豚肉を仕入れて加工するわけですから
手間賃やパッケージ代を考慮すると

海外産の豚肉はもちろんのこと、国内産の豚の100gよりも
高くなっても良いはずですね。

ですが実際は海外産の豚肉よりも安いハムなどを
見かけることがあります。

それは(還元)水あめや大豆たん白、卵たん白などの
豚肉よりはるかに安い原料の増量剤を使用して

お買い得のハムやソーセージなどができるわけです。

このような安い加工肉は私たち消費者にはとても
有難いのですが、

あまりひんぱんに食べてもらいたくない食品です。

安いハムやソーセージが危険な2つの理由

安いハムなどの加工肉を「旦那さんが好き」、
または「子どもが好き」だからといって

しょっちゅう食べさせるのは2つの理由おすすめできません。

①海外の豚肉の危険性

先程安いハムなどには輸入豚肉を使用すると
紹介しましたが、

輸入量が多いのはアメリカやカナダで、
実は安全性が疑われています。

それは豚に使用する「」です。

養豚も経済効率が最優先で、運動をさせずに
栄養豊富なエサを与えて、
早く太らせるようにします。

ただそのような運動もしないただ食べているような
豚が健康なわけがないので

そのために何種類の抗菌剤や抗生物質が
大量に投与されている豚が多いのが現状です。

抗生物質の大量投与で懸念されている問題は
その食べた豚に「耐性菌」が生まれることです。

その汚染された肉を食べれば豚の耐性遺伝子が
人間の体に入り、病気やケガの時に

医療用の抗生物質が効かなくなるリスクがあります。

さらにアメリカの場合はエサの穀物は
遺伝子組み換えのものがほとんどです。

遺伝子組み換えの危険性はまだはっきりは
していないものの、

「遺伝子組み換えではない」と食品のパッケージに
記載されているのをよく見かけますが

それは言い換えれば「この商品は遺伝子組み換えの
原料を使用していないから安心ですよ!」と
アピールしているわけですから

やはりエサのほとんどが遺伝子組み換え穀物というのは
できれば避けたいです。

ただし国産の豚のエサも量はアメリカほどではないものの、
遺伝子組み換えの穀物を食べている場合が多いです。

そして豚だけでなく加工する際に使用する
添加物にも注意が必要です。

下記は一般的な安いハムに使用される原材料です。

豚ロース肉、糖類(乳糖、水あめ)、大豆たん白、
卵たん白、食塩、たん白加水分解物、
酵母エキス、リン酸塩、増粘剤(カラギナン)、
調味料(アミノ酸等)、カゼインNa、
酸化防止剤、発色剤(亜硝酸Na)、着色料(カルミン酸)

これはある商品の原材料で上から順に
多く使用されています。

このうち糖類(乳糖、水あめ)、大豆たん白、
卵たん白が増量剤です。(添加物ではありません)

これらを合わせて肉の塊に注入して
内容量をごまかしているわけですが
危険な成分ではありません。

ですがそれ以外に使用している原料や
添加物が危険性が高い(または疑われている)もの
ばかりです。

特に発色剤の亜硝酸ナトリウム(Na)は危険性が高いと
言われています。

※詳しくは亜硝酸ナトリウムの発がん性の危険性と業者が使用する目的は?
をご覧ください。

発色剤を使用するのは加工肉はすぐに色が悪くなって
おいしく見えなくなってしまうので

売上が落ちる可能性があるために使用するものです。

※それ以外にボツリヌス菌という危険性の高い菌が
発生するのを防ぐために使用する場合もあります。

亜硝酸Naは胃の中で反応を起きて発がん物質が
作られてしまう懸念があります。
(まだ動物実験の段階なので、人に影響あるのかは
わかっていません)

その他の原料も本当にあまり使用して欲しくない
ものばかりです。

安くて長持ちする(賞味期限が長い)という以外
良いところがありません。

もちろんメーカーは安全基準を違反して
製造しているわけではないので

絶対に食べてはいけないとはいいませんが
よく食べる人は頻度を減らしましょう。

良い加工肉の選び方

もしハムやソーセージを食べるならば
増量剤や添加物が使用されていない
商品を選びましょう。

例えば本当に良いハムは原料が
豚肉(国産)、塩、三温糖
くらいしか使用しません。
(または添加物か1、2種類使用している場合も
ありますが)

このような健康に良いハムでも

2015年に世界保健機関(WHO)が
「ハムやソーセージなどの加工肉には
発がん性がある」と発表しています。
(理由があまりはっきりしていませんでしたが)

WHOが発表したのは安い加工肉のことではなく、
増量剤や食品添加物を使用していない
加工肉のことを指していたのですから、

このような理由でもやはり安い加工肉は
ひんぱんには食べないようにしましょう。

まとめ

安いハムやソーセージなどの加工肉は
輸入豚肉と増量剤を使用して価格を抑えています。

増量剤自体はそれほど危険ではありませんが

輸入豚肉〔特にアメリカ産)と危険性の高い
食品添加物を使用しています。

もちろんメーカーは安全性に配慮して
製造をしているものの、

あまりひんぱんには食べないようにしましょう。