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ミネラルウォーター軟水と硬水の違いとそれぞれのメリット・デメリットについて

あなたは、普段飲んでいるお水やお料理に使っているお水ってどうしてますか?

人間の体はほとんどが水でできているといわれていますが、性別や年齢で差はあるもの。

およそ成人では約60~65パーセントが水で占めているのだとか。

それは人間が、水から生まれた生命体の遺伝子をもっていることに由来しているのかもしれません。

人間の胎児は、羊水の中にいる短い期間に、魚→両生類→爬虫類という生物のたどった歴史が再現されているように見えると言われています。

この機会に私達人間の命に直結するお水について、今一度見つめ直してみましょう。

ミネラルウォーターとは

ミネラルウォーターとは、容器入り飲料水の中で、地下水を原水とするものを指します。

日本では特に、原水の成分に無機塩添加などの調整を行っていないものを、

と呼びます。

一方、原水が地下水でないものは、「ボトルドウォーター」と呼び、この区分は、農林水産省のガイドラインに定められています。

私達がピュアなお水とイメージしていたミネラルウォーターですが、

実際には「ミネラル」の量の基準はありませんし、複数の水を合わせたりミネラルを添加しても「ミネラルウォーター」と呼ぶことが許されてしまっているのです。

いちばん「自然」なものというと、ミネラルが自然に溶け込んだ水に、最低限の殺菌処理をほどこした「ナチュラルミネラルウォーター」ということになります。

硬水と軟水

硬水や軟水という言葉を耳にされたことがあると思います。

水に含まれるカルシウムやマグネシウムなどのミネラルの量を数値化したものを「硬度」といいます。

WHO(世界保健機関)では硬度

と定めています。

ミネラルが多く含まれている水ほど硬水となる訳です。

見た目にはどちらも透明で、匂い等もないため特に差はありませんが、口当たりは異なります。

軟水はさっぱりしたまろやかな口当たりで甘く感じるのが特徴です。

逆に硬水は、ずっしりと重たい感じで文字通り硬いと感じる方が多いようです。

日本の水は湧水、水道水も含めほとんどが軟水に該当します。

それに対して、ヨーロッパや北米には硬水が多く存在しています。

これは大地を形成する地殻物質が異なるからです。

天然水は地中にしみ込んだ雪や雨水が地層中で汚れやゴミを濾過し、地層中のミネラルを吸い取って湧き出しています。

日本は国土が狭いので地層に浸透する時間が短く、またヨーロッパや北米の大陸では地層に接する時間が長いため、その違いが水に含むミネラル量の違いを生じさせ、硬水と軟水を生み出す要因のひとつとされています。



硬水のメリット

ダイエット

カルシウムには小腸の脂肪吸収を抑える働きがあるため、ダイエットに効果的といわれています。

またミネラルは、身体の機能を維持したり調節する役割があり、代謝の良い太りにくい身体が作られます。

便秘解消

マグネシウムは下剤に使われています。

マグネシウムには、腸の水分吸収を抑える働きがあり、吸収されなかった水分が便に含まれ、便は大きくなります。

それにより腸が刺激され、蠕動運動が活発になり、便秘解消へとつながると考えられています。

デトックス

硬水に含まれるデトックス効果の高い「サルフェート」という成分が注目されています。

サルフェートには、便通や二日酔いにも効果があるといわれています。

このサルフェートの成分が多く含まれているのは、コントレックスや日本では珍しい硬水の長湯温泉の温泉水だそうですよ。

洋風の煮込み料理に最適

硬水には肉の臭みを消したり、煮込んだ時にアクを出やすくしたりする働きがあります。

しかし、和風の旨味成分といわれるアミノ酸やたんぱく質もアクとして出てしまうため、洋風の煮込み料理に適していると言われています。

動脈硬化の予防

カルシウムやマグネシウムが多く含まれている硬水には、血液をさらさらにする効果があると言われていて、動脈硬化を予防して、心筋梗塞や脳梗塞といったリスクを減らすことが期待されています。


硬水のデメリット

泡立ちが悪い

軟水で生活している日本人にとっては、イメージしにくいですが、硬水には石けんや洗剤が泡立ちにくい特性があるため、洗濯などには向いていません。

結石のリスクが高まる

腎臓の機能に問題がある方が硬水を多量に摂取すると、硬水に含まれているカルシウムをろ過しきれないため、結石のリスクが高くなります。

お腹がゆるくなる

胃腸が弱い方の場合は、硬水に多く含まれるマグネシウムの影響でお腹がゆるくなってしまうことがあります。

素材の風味を活かしたい料理に適さない

硬水に多く含まれているマグネシウムには独特の苦みと風味、香りがあるため、料理の味付けの邪魔になることも。

緑茶・紅茶や珈琲など香りを楽しみたい飲料や、素材の風味を活かしたい和食料理には適していません。

薬の服用には不向き

薬の種類によっては、ミネラルとの相性が良くないものもあります。

硬水に含まれるマグネシウムやカルシウムが薬の成分の吸収率を下げる場合があるためです。

一部の骨粗しょう症の治療薬にはミネラルの影響で薬の吸収が阻害されると注意書きがあります。

そのため、薬を飲むときには軟水の方がおすすめです。

軟水のメリット

水分補給に最適

軟水のミネラルバランスは、人体のミネラルバランスに近いと言われています。

そのため体内への吸収が早く、スポーツをして汗をかいたあとや夏の暑い日の水分補給などに適しています。

今年の猛暑対策には、最適といえますね。

日本料理に適している

日本料理は素材を活かした繊細な味付けを魅力としています。

軟水は無味無臭ですから、素材本来の味を損なわないため 、日本料理や香りを楽しみたい飲み物には最適です。

赤ちゃんでも安心

硬水にはマグネシウムが多く含まれていて、胃腸に大きな負担がかかってしまいますが、それに対し軟水はマグネシウムの含有量も少なくお腹にも優しいため、赤ちゃんや小さな子どもにも安心して与えることができます。

肌や髪に優しい

軟水は肌や髪にも優しいため、硬水のようにシャワーや入浴で肌がつっぱったり髪がパサパサしたりする心配がありません。

また、角質をほぐす効果もあるといわれていて、肌荒れに悩んでいる人にはおすすです。

日本人の肌がきめ細やかで美しいのは、軟水のおかげともいわれています。

軟水のデメリット

ミネラル補給はできない

ミネラルには便秘やむくみを解消したり、筋肉の痙攣や足がつるのを予防するなどの効果がありますので、日頃から一定量摂取する必要があります。

現代人が不足しがちと言われるマグネシウムやカルシウムなどのミネラルは、軟水から摂取するのは難しいです。

まとめ

いかがでしたか?
昔からきれいな水に恵まれていた日本では、水は私達の身近に当たり前にありました。

しかし現代では、今まで当たり前だった水さえも自分の責任において選択していく必要があります。

私達の身体を循環させ、命の源になる水。

硬水、軟水どちらにもそれぞれ良い点があります。あなたの生活シーンごとに賢く使い分けてみてはいかがでしょう。

日を追うごとに、内面から湧き出る輝きに気づくはずです。




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