今年喪中の方は年末年始の行事に関して行って良いのか控えた方が良いのか案外うる覚えで、どちらかわからない人が多いのではないでしょうか?
また神社とお寺の違いがわからない人も多いようです。
今日は喪中の時期の初詣は問題ないのか、神社とお寺の違いは何か、
そして初詣の参拝者数ベスト10を紹介します。
喪中期間の初詣は可能か?
喪中の人は神社やお寺のお参りをしてはいけないと多くの人が認識しているようですが、この考えは間違いです。
実は神社は×ですが、お寺は〇です。
神社とお寺を一緒だと思っている人が多いですが「死」に対しての考え方が神社とお寺では違います。
神社の場合、「血と死」は穢れ(ケガレ)と考えます。
この穢れは汚れているとか汚いという意味ではありませんが神様が苦手とすることなのでタブーとなります。
そのため神社のお社(やしろ)の中で葬儀はできません。
喪中の間は鳥居をくぐることはNGとされています。
一方でお寺は本堂を利用して葬儀もしますし、初七日法要、四十九日法要もします。
本堂にまつってある本尊に手を合わせてお参りをするのは喪中であっても、大切な人を亡くした後だからこそ手を合わせることは大切なことです。
お寺へのお参りは、葬儀や法要だけではなく、お正月には旧年の感謝と新年のご挨拶をすることが大切とされています。
喪中であっても問題はないのでぜひお参りに行きましょう。
そのため喪中期間に合格祈願のお守りなどを買いたい場合は神社ではなく大きなお寺で買うようにしてください。
先程神社の初詣は×と書きましたが
神社も絶対に初詣はダメかというと、必ずしもそうではない場合もあります。
神道では一般的に五十日祭を終えて忌明けになれば鳥居をくぐって良いと言われています。
つまり没後五十日を過ぎれば神社へお参りしても大丈夫なのです。
ただし神社の場合は仏教の教えと違って、地域に根付いた信仰にあたることから各神社によって考え方が異なります。
五十日祭を過ぎた忌明けから参拝が可能な神社と、喪中期間(半年から1年)は参拝がダメな神社がありますので、
お参りする予定の神社に確認が必要です。
初詣ベスト10の神社・お寺と参拝作法の違い
ではお寺は喪中期間にお参りをしても良いとわかったところで、毎年テレビやネットなどで初詣参拝者数のベスト10が紹介されますが、神社かお寺なのかおわかりでしょうか?
実は7つが神社で3つがお寺なのです。
神社
明治神宮(東京)
太宰府天満宮(福岡)
伏見稲荷神社(京都)
熱田神宮(愛知)
住吉大社(大阪)
鶴岡八幡宮(神奈川)
大宮氷川神社(埼玉)
お寺
川崎大師(神奈川県)
成田山新勝寺(千葉県)
浅草寺(東京)
神社とお寺がごっちゃになっている方には「えっ?そうなの?」と思ったかもしれませんね。
混乱されている方にもう一つ、参拝の作法ですが
神社とお寺では違うのはご存知ですか?
例えば川崎大使などの大きなお寺に行った際に神社と勘違いをして「パン、パン」と大きな柏手(かしわで)を打っている方はいませんか?
柏手は神社での参拝作法ですので、お寺では合掌してお参りするのが通例です。
気をつけてくださいね。
喪中期間の初詣のまとめ
実際に喪中のお寺への初詣は可能ですが、一般的なマナーで
「喪中時は神社仏閣への参拝を控える」という理由は「お祝いムードを避ける」という意味が含まれています。
上記のような初詣ベスト10に入るような有名寺院は露店がいっぱい並んでいて、どちらかというと新年のめでたいお祭りムード一色なので、その中で一緒になって騒ぐことは喪中時の新年の迎え方にはふさわしくないと考える方も多いです。
そのような場合には墓参りをおすすめします。
ご縁のあるお寺に参拝をして故人やご先祖様に新年の挨拶をしてはいかがでしょうか?