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心筋梗塞の前ぶれと症状、その原因や発症時の対応法は?

病気で亡くなられる方のうちガンに次ぐ第2位が心臓病ですが
その多くが心筋梗塞でしかも年々増え続けています。

また心筋梗塞はお年寄りがかかる病気というイメージがありますが
最近では30代でかかる方も増えている傾向にあり、

そして一番の問題は自覚症状がない場合が多いので気づいた時には
手遅れという場合があります。

心筋梗塞はどんな病気かそしてその前ぶれや
発症した場合の対処法についてお伝えします。

心筋梗塞とはどんな病気?

心臓は生きている間、絶えず収縮と張を繰り返し、
全身に血液を送っているのですが、

ある部分で血液の流れが止まると、血液を得られない箇所の
細胞が壊死(えし)してしまいます。
※壊死:体の一文を構成する細胞だけが死滅すること

そして壊死の部分が大きくなると心臓が収縮と拡張ができないため、

血流が妨げられて心臓の筋肉は血液不足になり激しく胸が痛みます。
これが心筋梗塞の発作です。

なお、発作の程度が軽くて心臓の筋肉に障害が起こらずに済むのが
狭心症です。

また狭心症が悪化すると心筋梗塞に進行するケースがあります。

心筋梗塞のほとんどは動脈硬化

心筋梗塞の原因はほとんどが動脈硬化と言われています。

動脈とは心臓から送りだされる血液を全身に運ぶパイプのような
血管のことです。

そして動脈硬化とは文字通り「動脈がかたくなること」
血液をうまく送り出せないため心臓に大きな負担がかかって
高血圧、心不全などの心疾患につながり、

また血管が狭くなったり詰まったりすることで
心筋梗塞、狭心症、脳梗塞などを引き起こします。

そして血管が破れるとくも膜下出血など脳出血の危険もあります。

そして動脈硬化が恐ろしいのは「気づきにくい」ことです。
心筋梗塞になる前は心臓の動脈である冠動脈が詰まったり、狭くなって
いるのですが、ほとんどの場合自覚症状がなく、

逆に自覚症状が出た場合は重症化している人が多いのが特徴です。

では動脈硬化から心筋梗塞になりやすい人はどのような原因が
考えられるのでしょうか?

心筋梗塞の原因

加齢:人はみな年齢を重ねると動脈硬化症になります。40代に近づいたら
注意しましょう。
肥満:特に内蔵型肥満は注意がひつようです。
高血圧:高血圧は血管の壁に大きな負担がかかり傷つきやすくなります。
脂質異常症:心筋梗塞の患者の約50%は「脂質異常症」を患っています。
コレステロール値が高い場合が多く、普段の食生活に注意が必要
高血糖:心筋梗塞の患者の約40%が「糖尿病」を患っています。
喫煙:タバコを吸わない人と比べると心筋梗塞や狭心症で亡くなる方が
男性で2.5倍、女性で3.3倍になる
運動不足:肥満の原因
ストレス:心身の緊張が心拍数や血圧を上昇させ、動脈硬化を進行させることも

昔は心筋梗塞で亡くなる日本人はそれほど多くありませんでしたが
近年食事が欧米化した影響から急激に増えています。

心筋梗塞の原因を見ると運動不足で肥満の高齢者がなりやすいのはもちろんですが

喫煙者や仕事などでストレスがかかりやすい生活をしていると
30代のやせている方でも注意が必要です。

心筋梗塞の前ぶれや症状

心筋梗塞の典型的な症状は「突然の激しい胸の痛み」
そして胸の中央から背中、あご、左腕にかけて痛みが走ります。

しかし胸の痛みには個人差があり、

女優の天海祐希さんが心筋梗塞になった時も
舞台が終わった後に「身体がだるい」ということで

病院に行って発見されたように自覚症状がない場合が多いです。

また無痛性の心筋梗塞の患者は糖尿病や高齢者が多く
痛みが脳に伝えにくくなっているので痛みを感じることができないのですが、
だからと言って症状が軽いというわけではありません。

そして実際には何かしらの前触れがあるのですが見逃す場合も
多いので、次のような症状があれば狭心症や心筋梗塞ではと
疑いをかけましょう。

心筋梗塞の前ぶれの症状

胸やみぞおちを突然圧迫するような痛み
痛みが短時間の場合が多いのであまり気にしない場合が多い

また痛みが感じずに違和感があるだけでも注意が必要です。

耳たぶにシワができる
耳たぶには毛細血管が多くあり、動脈硬化で血行が悪くなると
細部に栄養が届きにくくなり、耳たぶの脂肪部分が縮んでシワに
なりやすい。

目頭の黄色いしこり
脂質代謝異常症による動脈硬化が進んでいる場合に肘や瞼(まぶた)に
できやすいと言われています。

 左肩から背中にかけての痛み
心臓になんらかの異常が生じても、その部分には痛みを感じず
別の神経経路を通って痛みを感じる場合があります。

左手の小指に痛みを感じる場合もあります。

虫歯でないのに奥歯や下あごが痛む
この症状は要注意です。

この他にも吐き気、冷や汗呼吸困難、息切れ、不整脈、顔面蒼白など
ちょっとした症状も心筋梗塞の前ぶれの可能性があるので
注意が必要です。

心筋梗塞が発症した場合

もし心筋梗塞で倒れてしまった場合、

発症後1時間以内の死亡率は50%以上になるので早急な対応が必要です。

もちろん自分で運転して病院に行くのは危険です。
搬送途中でさらなる病状の悪化を考えても救急車を呼ぶのが
最善の方法です。

救急車が来るまでの対処法
 体を動かさないようにして楽な姿勢で寝かせる。
 着ている衣服などを緩める。
 息苦しい様子が見られたら仰向けにして、
上半身をゆっくりと起こしてあげる。
 倒れている本人は非常に不安な状態です。
落ち着かせるために救急車を呼んだことや
安心させる言葉をかけるようにしましょう。

そして救急車が来たら倒れた時の様子や経過など
救急隊に伝えられるようにしましょう。

また持病や既往症があれば必ず伝えてください。

ただし救急車が到着するまでに、呼吸が停止した場合は心臓も数分後に
停止してしまう可能性があるので、素早く心肺蘇生をしなくてはなりません。

心筋梗塞で心臓が停止した場合、心肺蘇生処置を開始するまでの時間が
1分以内の場合では97%の蘇生率、
5分経過すると25%に急降下と迅速な対応が必要です。

救急車が来るまでにすることは心臓マッサージが一番です。

心肺蘇生法は住んでいるところの消防署で行われています。
(市などで発行されている冊子等に案内が出ているはずです)

講習を受けると心肺蘇生法やAED(自動体外式除細動機)の
使用方法を教えてくれます。

特に高齢者の心肺停止状態の場合は心臓が原因で起こると言われています。
早めにAEDを使用することにより蘇生できる可能性が高まります。

そして高血圧症がいる家族も普段から蘇生方法を知っておくようにしましょう。

まとめ

心筋梗塞にならないために、禁煙をしてバランスの良い食事を摂り、
定期的な運動、規則正しくノーストレスな生活を送るというのは
なかなか難しいですね。

ただ定期検診は受けるようにして自分の健康状態を把握することが
大切です。

心筋梗塞は自覚症状がないと言ってもなにかしらのサインがあることが多いです。

自分はもちろん、家族の様子がいつもと様子が
違うと感じたら、循環器内科などで受診をすることを
おすすめします。

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