あなたは賞味期限と消費期限の違いがわかりますか?
全くわからない人もいれば、なんとなくわかるけどはっきりとわからない。と言う人も多いと思います。
期限を過ぎても食べて良いのは賞味期限、それとも消費期限でしょうか?
今回は勘違いをしている方が多い賞味期限と消費期限の違いをお伝えします。
賞味期限と消費期限の違いは?
賞味期限とは
定められた方法に従って保存した場合に、その食品に期待される全ての品質を十分保っていると認められる期限のことをいいます。
簡単にいうと加工食品で期限内であれば、おいしく食べられることを保証する期限のことです。
消費期限とは
定められた方法で保存した場合に、品質が劣化しやすく速やかに消費すべき食品(製造または加工後およそ5日以内で品質が劣化するもの)について、腐敗、変敗などの劣化に伴う衛生上の危険が発生するおそれがないと認められる期限のことをいいます。
こちらも簡単にいうと安全に食べられる期間です。
つまり、
- 賞味期限は期限を過ぎても食べられる
- 消費期限は期限を過ぎたらできるだけ食べないほうが良い
という違いがあります。
賞味期限切れと消費期限切れの食品はいつまで食べられる?
賞味期限は「美味しく食べられる期限」なので賞味期限が切れたとしても、それ程日数が経っていなければ食べることは可能です。
実際に賞味期限切れの食品を特価で販売しているスーパーもあるくらいです。
きちんと賞味期限切れ品ですと案内していれば販売してもいいわけです。
ただし期限が過ぎて数日から一週間程度であればそれほど感じませんが、過ぎればすぎるほどビールなどは泡立ちが悪くなったり味も落ちてきます。
カップ麺も過ぎていくと酸化してニオイがきつくなったり、味が落ちるので賞味期限が過ぎても食べられるとはいっても品質はどんどん劣化していくので、できるだけ早く食べることをおすすめします。
賞味期限や消費期限はどうやって決めるの?
賞味期限は保存試験(または虐待試験)をして賞味期限を決めます。
例えば、試験の検査結果で100日間商品が食べられる状態(つまり消費期限)であるとします。
その場合、賞味期限はその7割位で設定している食品メーカーが多いです。(以前勤務していた食品会社では7割で設定していました)
この場合の賞味期限は実際に100日間おいしく食べられるものの、より安全性を高めるために70日と設定します。
きちんとした状態で保管していれば30日間はまだ食べられる状態にあるので、賞味期限が数日切れた位では賞味期限切れ前と品質はそれ程変わりません。
ただ商品には賞味期限の日付は載っていても製造日の日付が載っている商品はほとんどないので、賞味期限の日数が何日間なのかは正確にはわかりません。
つまりお店で商品を見て賞味期限があと1か月だった場合、賞味期限2か月の商品なのか半年、または1年以上の商品なのかわからないので、どれくらいまで食べられるのかはメーカーに直接聞かないとわかりません。
なので1週間程度賞味期限が過ぎても問題ありませんが2か月、3ヶ月過ぎていた場合は、まず商品の状態を確認して、それでもよくわからない場合は食品メーカーに賞味期限は何日間なのか確認するのが一番です。
一方で消費期限は「5日以内で品質が劣化するもの」となっています。
具体的には弁当、惣菜、調理パン、生菓子、生めん、食肉等が挙げら、商品には日付だけではなく、時間も書いてある場合が多いです。
消費期限が5日間の場合本来は7日間は食べられる(可能性がある)場合が多いので、翌日食べても大丈夫な可能性が高いです。(あくまで可能性です)
ただし消費期限が1日の食品とかは保存試験で2日持つか持たないかの場合が多いです。
そのため期限が切れて数時間以内であれば問題ありませんが、翌日やそれ以上になると安全性は保証できません。
消費期限の場合はできるだけ書いてある日付や時間を守るようにしてください。
アイスクリームに賞味期限がないのはなぜ?
アイスクリームには賞味期限が書かれていませんが知っていましたか?
これはー18℃以下で冷凍保存した場合に細菌が減ることはあっても増えることが無いため、アイスクリームは腐らないと判断しているからです。
ただ賞味期限がないから何年も品質が保たれているのかというとやはり時間が経つと味は落ちてしまいます。
また、家庭用の冷凍庫は開けたりすることがひんぱんなので-18℃以下で保存できていない可能性もあります。
購入して1、2か月過ぎても全く問題ないですが、半年や1年となると安全に食べられても買った時と同じような味の保証はありません。
できれば1か月程度で食べることをおすすめします。
アイスクリーム以外にも賞味期限がない食べ物があります。
詳しくは
賞味期限がない食べ物とその理由!保存の注意ポイントもご紹介をご覧ください。
賞味期限と消費期限の違いのまとめ
賞味期限はおいしく食べることができる期限なので期限が切れても多少であれば問題ありません。
消費期限は安全に食べられる期限なので期限切れの場合は注意してください。
どうしても賞味期限や消費期限に食べられない場合は冷凍保存をするようにしてできるだけ捨てないうにしましょう。
スーパーでは賞味期限の3分の2を過ぎた商品は店の棚から撤去して廃棄やメーカ―に返品されてしまいます。
また食品問屋にある在庫も3分の1を過ぎた商品はお店に出荷されないなどの問題があります。
まだまだ安全においしく食べられるのに食品メーカーが作った食べ物を結局廃棄をしてしまうのは本当にもったいないことです。
もっと賞味期限切れ間近や期限切れ商品を扱う専門のお店ができると良いですね。
オーストラリアでは無料で提供しているお店もあるようです。(お客さんの寄付などで成り立っています)
日本も食品廃棄についてもっと減らす努力が必要ではないでしょうか?