妊婦の方はマグロやキンメダイに多く含まれているメチル水銀の制限されているのはご存知でしょうか?
先日も東北大チームの疫学調査で
「マグロやメカジキなどメチル水銀を比較的多く含む魚介類を妊婦が食べ過ぎると生まれた子の運動機能や知能の発達に悪影響が出るリスクが増す」ということがわかりました。
一般的な食用に問題のない低濃度の汚染でも胎児の発達に影響する可能性があるということで妊婦さんは特に注意が必要です。
ではマグロはどの種類にも多くメチル水銀が入っているのか、またどの魚なら食べても安心なのか?
今日はメチル水銀について詳しくお伝えします。
マグロの種類によってメチル水銀の量は違うの?
メチル水銀は水俣病の原因物質ですがマグロの中でメチル水銀が多いのはクロマグロ(本マグロ)とメバチマグロです。
次に多いのがミナミマグロ(インドマグロ)とビンナガ(ビンチョウ)で、もっとも少ないのがキハダマグロです。
また、マグロ以外はキンメダイやメカジキもメチル水銀の量が多く含まれていますが、大型魚にメチル水銀が多く含まれる理由は食物連鎖の影響によるものと言われています。
メチル水銀の毒性は?妊婦の摂取許容量は?
特に胎児の中枢神経の発達への影響です。
発育中の幼児にも神経の発達に悪影響を及ぼすことがあります。
日本の食品安全委員会は2005年に妊婦が1週間に摂っても良いメチル水銀の量を
「体重1kg当たり2.0ug(100万分の2グラム)」と設定しています。
ただ世界の基準は1.6ugです。
日本は魚を食べる習慣があるので甘く設定していますが、本当に大丈夫でしょうか。
妊婦はマグロのお寿司をどのくらい食べて良いの?
日本の基準は体重55.5kgの妊婦が摂取して良いメチル水銀の量は1週間あたり110ugです。メバチマグロの握り寿司に換算すると
7貫程度です。
ただこれは日本の基準なので世界基準で見ると5貫以下に抑えることをおすすめします。
今回の東北大学の調査では2割が摂取基準を超えていたことがわかりましたが、やはり知らず知らずのうちにメチル水銀が多く含んでいる魚を食べてしまっている人が多いようです。
日本では妊婦だけに勧告が出ていますが、欧米諸国の多くは乳幼児や子どもにもメチル水銀の摂食の基準値を設定している国もあります。
毎日お寿司や刺身を食べる人はあまりいないと思いますが、やはり食べ過ぎは良くないので、お子さんとお寿司などを食べる場合はマグロでしたらキハダマグロ、
マグロ以外ならばカツオやサケ、サンマ、アジ、イワシなどの中型魚から小型魚を食べましょう。
どんな食べ物もそうですが、偏った食事は良くありません。バランス良く食べてください。
マグロなど魚にはDHAやEPAというオメガ3系脂肪酸(魚の油)が含まれています。
特に「DHAは摂ると頭が良くなる」ということで有名になって成分です。
それだけではなくお腹の中にいる赤ちゃんの脳の発育にも影響を与えます。
その他にも
- 早産の予防
- 胎児の脳細胞の増加や脳の発達
- 低体重のリスク低下
- ママのメンタルサポート(うつの予防)
- 糖尿病対策
- アレルギー対策
といった効果が期待されていて妊婦さんに摂っては必須の成分です。
ですがこのように水銀の影響により、生まれた子どもに悪影響を及ぼす可能性があるとなると、やはり食べ過ぎは禁物です。
きちんと摂取量を守るようにしましょう。
まとめ
- 東北大学の調査でマグロなどのメチル水銀が多く含まれている魚を妊婦が基準値以上に食べると生まれた子の運動機能や知能の発達に悪影響が出るリスクが増す
- マグロ以外にもキンメダイやメカジキといった大形の魚にはメチル水銀が多く含まれているので注意
- サンマ・アジ・イワシなどの小魚を代わりに食べるようにする
- 妊婦さんだけでなく、小さなお子さんにもできるだけマグロは数多く、頻繁に食べるのは避けたほうが良い
私も以前はお寿司屋さんでマグロが大好きなのでついつい何回も注文していましたがメチル水銀のことを調べてからはできるだけまんべんなく注文するようになりました。
今までたくさん食べていたあなたも今後は意識して食べてみるようにしましょう。
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