ふるさと納税の経験はありますか?
2015年(平成27年)には控除限度額が2倍になるなど仕組みが一部変わり、14年の実績の約4.3倍(約1,653億円)になるなど人気が年々高まっています。
ただ実際にふるさと納税をやったことがある人は所得税を納付している人の1割強程度なので、まだまだ実践したことがない人の方が多いのが現状です。
ふるさと納税は本当にお得なのかまたそのメリットやデメリット、そして一番気になる税の控除額や限度額など確定申告などについてもお伝えします。
また簡単に寄付ができて限度額や確定申告の手続きが簡単にできる人気「ふるさと納税サイト」をいくつかご紹介します。
ふるさと納税とは何か?
なぜふるさと納税が始まったのかというと近年過疎や高齢化によって地方の税収が減り、都市部の税収と大きな差ができてしまいました。
その格差を是正する案としてふるさと納税が平成20年にスタートしています。
導入当初はあまり利用者がいませんでしたが平成25年頃から多くの自治体が魅力的なお礼品を導入し、それがテレビや雑誌などで取り上げられるに従いふるさと納税の人気が高まりました。
ただふるさと納税の認知は高まっているものの実際にやったことがある人はまだまだ少ないようです。
ふるさと納税の仕組みとメリット
ふるさと納税をよく知らない人でも最近はいろいろ話題になっているので、
「地方に納税すると何かもらえて、しかも税金が安くなるのでしょう」
「でも確定申告必要みたいで、やったことがないし、面倒だから別にしなくていいや!」
という認識の人が多いのではないでしょうか?
ですが実際は思っている以上に簡単な仕組みになっています。
まずふるさと納税は「納税」という言葉が使われていますが実際には納税ではなく各自治体への「寄付」のことをいいます。
また「ふるさと」というと自分の故郷や住んでいる自治体だけと勘違いしやすいですが、特に決まりはなく好きな自治体に寄付することが可能です。
さらに、その寄付先の自治体によってはお米やお肉、魚介類などの特産品やその自治体ならではのサービスなどもお礼品として受けることもできます。
お礼品の金額はさまざまですが1万円の商品が多いのですが、例えば、まずある自治体に1万円を寄付するとその自治体のお礼品の中に「お米15㎏(1万円)」という商品がありこれを選ぶとします。
「お米15㎏で1万円って高くない?」と思うかもしれませんが1万円を寄付すると、2,000円のみが自己負担で8,000円はその年の所得税の還付と翌年度の個人住民税から控除が受けられます。
そしてポイントは2回目の寄付からです。
多くの人が2回目の寄付も自己負担2,000円と思っているようですが、「実は2回目からは2000円の負担はなく実質0円になるのです。」
2回目も1万円寄付して今度は牛肉を選らんだとすると今度は1万円まるまる控除の対象になるのです。
もちろん3回目以降も全て控除になります。
ですが年収によって限度額があるのでいくらでも良いというわけではありませんが・・・。
ただ平成27年度の税制改正によって税額控除されるふるさと納税が約2倍に拡充されました。
つまり限度額の枠が約2倍になったということです。
これは一例ですが(独身の場合)年収500万円の人の場合のふるさと納税枠は以前は30,000円だったのですが、拡充後に59,000円と約2倍になっています。
もちろん自己負担は2,000円のままです。
つまり年収500万円の人はふるさと納税で1万円の寄付で15kgのお米がもらえる特産品を選んだとすると、90kg(15kg×6回分)のお米が3,000円負担で食べられることになります。
※この人の場合は自己負担2000円ですが、59,000円までですと60,000円分特産品を選んだ場合に1,000円負担が必要になるので合計の負担額が3,000円になります。
これにより平成27年度からふるさと納税の実績が4倍以上に増えています。
このように自己負担2,000円で豪華なお礼品を手に入れることができて、税金の控除があるというのがふるさと納税の最大のメリットです。
その他は寄付金の使い道を選択できるというメリットがあります。
自治体によっては寄付したお金をどのような用途で使ってもらうかを指定できます。
- 子どもの教育
- 福祉
- 文化財の保護
などの中から指定することによって
自分の寄付が「子どもの教育に役立っている!」と実感できるのはとても良いことですね。
ふるさと納税のデメリット
こんなに良いことばかりのふるさと納税ですが、やはりデメリットもあります。
ふるさと納税で面倒と思ってしまうのが
①寄付する自治体との面倒なやりとり
②税金の控除限度額の計算
③確定申告
といったところです。
ではこれらのデメリットは本当なのでしょうか?
①寄付する自治体との面倒なやりとり
私も初めてふるさと納税を行ったのが平成26年でした。
この頃は結構テレビなどでも取り上げられていて興味があったので、ある自治体にお米20kgを申込みしました。
ただその自治体に申し込むのが大変で、
①自治体のホームページでふるさと納税の返礼品の申し込み書を出力する
②申込書をFAXする
③自治体から振り込み用紙が送られる
④振り込みをして商品が届くのを待つ
といった手順をふまえないといけません。
簡単に思う人もいるかもしれませんが
①から④まで1か月半程かかりました。
FAXしてから振り込み用紙が届くまで1週間以上かかりますし、商品の到着も約1か月後とは聞いていましたが結局は1か月半かかりました。
到着日がハッキリわからなかったので家のお米が少なくなってきた時に、お米をスーパーで買った後にふるさと納税のお米が届いたらどうしようと思ったものです。
ただこのような自治体は現在ゼロではないですが、現在はかなり少なくなってきましたし、寄付もクレジットで決済できる自治体が多くなってきたので、そのような所を選べば手続きがとても簡単です。
また最近は各自治体の返礼品をまとめて扱うふるさと納税の専門のサイトもあり、それらを利用するともっと簡単に手続きできます。
おすすめは「さとふる」というふるさと納税サイトです。
このサイトの特徴はサイト内で寄付先の自治体や特産品の選定から寄付までの申し込み、寄付金の支払いまでワンストップで行えることです。
(もちろんクレジットカードも利用できます)
私も利用していますが本当に便利です。
②税金の控除限度額の計算
2,000円の自己負担でいろいろな特産品を手に入れられるし、所得税や住民税の控除額も平成27年から以前の約2倍になってとてもうれしいですが、やっかいなのが自分の寄付金はいくらまでなら2,000円の負担で済むのかを計算しないといけないことですね。
先程年収500万円の方の控除額を例に挙げましたが
500万円の年収といっても独身の方もいれば、配偶者がいる方もいますしその配偶者が仕事をしているのかどうか、また子供も人数だけでなく、中学生以下何人、高校生以下何人などといった細かく分かれていて、それだけで控除額が変わってしまうのです。
2,000円の負担で済むはずが知らないうちに限度額を超えてしまって、逆に高い買い物になってしまう場合もあります。(実際は寄付なので損という表現はおかしいのですが)
この金額を自分で調べるのは大変なのですが、これを簡単に調べる方法があります
それは先程紹介した「さとふる」というふるさと納税サイトです。
「さとふる控除シミュレーション」をクリックすると参考までに控除額の目安を知りたい「簡単シュミレーション」と源泉徴収票や確定申告書を使ってより正確な控除額の目安を知ることができる「詳細シュミレーション」に分かれているのである程度の限度額を知ることができます。
ぜひ自分がどれくらいの金額を寄附できるか知りたい方はすぐに試してみてください。
ただ問題はふるさと納税以外にも税金の控除がある人です。
たとえば医療費が10万円以上かかると控除の対象になる高額医療費控除や住宅ローン減税などの控除がある人は条件が少し厳しくなるので、その場合はお住まいの市区町村に問い合わせしないと正確な金額はわかりません。
③確定申告
確定申告はやったことがない人にはとても面倒に感じるかもしれません。
また仕事が忙しくて税務署の空いている時間に行く暇がないという人も当然いると思います。
ただそんな人にも平成27年の税制改正によって確定申告が不要になる「ふるさと納税ワンストップ特例制度」が始まりました。
これは確定申告が不要な給与所得者が5団体以内を対象にふるさと納税をする場合に「ふるさと納税ワンストップ特例制度」の適用を受けることができ、ふるさと納税先自治体に特例の適用に関する申請書を提出すれば確定申告は不要になります。
この場合は所得税からの控除はされず、ふるさと納税を行った翌年の住民税から減額されます。
これは確定申告をしないサラリーマンの方にとてもうれしい制度ですね。
毎年確定申告している人はこの制度の適用がありませんが、これも先程のふるさと納税サイト「さとふる」だけを利用するという条件ではありますが簡単に確定申告ができる「かんたん確定申告」という項目があります。
一つの画面に入力するだけで簡単に確定申告書ができるサービスが平成28年(2017年)スタートしまました。
条件に合う人はこちらもぜひ利用してみましょう。
ふるさと納税サイトおすすめ3サイト
特産品が「〇〇市の牛肉」、「〇〇町のお米」と決まっている人であれば問題ありませんが、ふるさと納税専門サイトで決済することで手続きがとても簡単に済みます。
私が使ってきた中でふるさと納税のおすすめサイトを3つ紹介します。
おすすめサイト①「さとふる」
全国の1,788自治体と提携しているので「~県~市のこの商品じゃなければダメ」というこだわりがなければ、肉、魚介類、米、などおいしくて新鮮な食材を手に入れることができるサイトです。
また先程も説明したように
- 控除限度額のシュミレーションができる
さとふる控除シミュレーションはこちらから
- ふるさと納税ワンストップ特例制度が
わかりやすく説明されている
「ふるさと納税ワンストップ特例制度」は申し込みの記入例を見ることができたりワンストップ特例制度の申し込み用紙をダウンロ―ドもできます。
- ふるさと納税が初めてでよくわからない方
- 確定申告をしている人で「ふるさと納税」のさまざまな手続きが面倒だと思っている方
におすすめのサイトです。
おすすめサイト②「ふるなび」
「ふるなび」の自治体数は「さとふる」より少ないものの、「さとふる」ではほとんど取り扱いがない家電を取り扱っています。
ノートパソコンや掃除機、空気清浄機など人気の家電をふるさと納税と考えている方におすすめのサイトです。
また年収2千万円以上の高所得者にはふるさと納税の寄附プランの提案から申し込みまで一括代行できる「ふるなびプレミアム」というサービスが
あります。
こちらは手数料が無料なので「年収が高い(2000万円以上)だから限度額50万位あるけど、選んだり手続きしたり面倒だな~」という方におすすめです。
おすすめサイト③「noma style」
ホームページを見ると「本当にふるさと納税サイト?」と思うかもしれません。
こちらは他のサイトとは違って地域の特産品ではなく、
noma-styleを通じて集まった「ふるさと納税」の寄付は、東日本大震災で被害にあった南相馬市を通じて、南相馬救援隊の活動に使われます。
返礼品はこの活動に賛同した企業(ブランド)から提供されたもので女性に人気のファッションブランド「ジェラートピケ」や男性なら憧れる最高級のシャンパン「ドンペリヨン」が人気です。
まとめ
ふるさと納税は平成27年からよりお得な制度になり実質2,000円の負担で地域の自治体の特産品やサービスを受けることがさらにできるようになりました。
今までデメリットであった面倒な申し込みや限度額の計算、確定申告も紹介した「さとふる」などのふるさと納税サイトで簡単に手続きすることが可能になり、ますますお得で便利になったので是非一度でも利用してみて「ふるさと納税って本当に簡単なんだ~」と実感してくださいね。