熱中症の対策で「水分だけではなく、
塩分をしっかりとりましょう。」
という内容を聞いたことがある方も
多いと思いますが、
実は正しくもあり、間違いでもあります。
今日は熱中症対策の塩分の取り方や
どんな人が熱中症になりやすいかを紹介します。
熱中症の塩分摂取が必要なのはどんな時?
汗をかくと塩分も体から出てしまうので
塩分を取らないといけないという考えが
一般的ですが、
これは屋外で激しい運動や作業をしている
ときです。
日本人は普段の食事で十分に塩分を摂取しているので
日常生活で汗をかいた場合は、
さらに塩分を補給する必要はありません。
ちなみに
厚生労働省では1日の塩の摂取量を
成人男性は8g未満
成人女性は7g未満
世界保健機関(WHO)では
1日5g未満を推奨しています。
では実際はどれくらい塩分をとって
いるのかというと
日本人の平均摂取量は1日11g~12gだそうです。
WHOが推奨している量の倍ですね・・・。
どんな食べ物で塩分をとっているのかというと
昼にラーメンを食べたら
それだけで10g近く塩分を取ったことになります。
(スープをほとんど飲まないなら別ですが)
※カップヌードルでも塩は5g程入っています。
NHKの「ためしてガッテン」で以前紹介していましたが
意識して塩分を補給する目安は
玉のような汗を長時間かくとき
腕などを水洗いしてからなめてもしょっぱいとき
のいずれかに当てはまる場合です。
この時には100ml程度のスポーツドリンクなどを
摂取しましょう。
日本体育協会によると運動中は
15~20分ごとに飲水休憩をとることにより
体温の上昇が抑えられるようです。
ポイントはこまめに飲むこと。
1回200~250ml、
5~15℃の水分を1時間に2~4回に分けて
補給すると良いそうです。
また水分補給する時は水やカフェインが
少ない麦茶などが良いです。
緑茶やコーヒーは利尿作用があるので
水分補給のために飲むには向いていません。
またそれほど汗をかいていないのに
暑いからと言って
スポーツドリンクを飲みすぎるのは
あまり体に良くありません。
かなりの糖分が入っているので
注意しましょう。
日常生活の水分補給のポイント
日常生活で一度にたくさんの水分を取ると
体内に吸収されず、結局は外に出てしまいます。
基本は1日3回の食事の時と朝起きた時、
入浴、寝る前などにコップ一杯(約200ml)の
水を飲めば1日に最低必要な水の量を補えると
言われています。
これ以外に外出したり、外で作業をすることが
あればその前後に適度の水分を摂るようにしましょう。
熱中症は誰がなりやすい?そしてどこでなるの?
①子ども
小さい子どもほど体温調節機能が未発達です。
特に汗をかく機能が未熟で体に熱がこもりやすく
体温が上昇しやすいです。
また子どもは大人に比べると地面に近い位置にいるので
暑い地面の影響を受けやすいです。
そして大人と違い自分で水を飲んだり、
服を脱ぐなど厚さ対策ができないことも
熱中症の危険を高めます。
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②高齢者
高齢者は体温調節機能が低下しているため
体に熱がこもりやすくなります。
また厚さやのどの渇きを感じにくくなるので
厚さ対策が遅れて熱中症が発生する危険が
高くなります。
そして若い頃にクーラーが無かった生活を
していたので、
暑くなってもあまりクーラーをつけないで
そのままで過ごす高齢者がいますが
昔と住環境も違うため、
何もしないで我慢すると熱中症になる可能性が
高いので注意が必要です。
③妊婦
胎児は体温が高いので、それに引きずられる形で
妊婦の体温も高くります。
妊婦が体内から奪われる水分量は一般女性の
1.5倍だと言われており、
妊娠をしていない時と同じような
感覚でいると
熱中症の危険が高まるので注意が必要です。
まとめ
熱中症には水分と塩分が必要なのですが
状況にもよるので、
逆に摂り過ぎに注意したほうが
良いというのは理解できたと思います。
そしてもうひとつ勘違いしやすいのが
熱中症は日中の屋外にいる時だけ注意が必要と
思っている方が多いですが、
屋内でも気をつけなくてはいけません。
特に風邪通しの悪い室内や気密性の高いビルや
マンションの最上階は危険が高いです。
また日中だけでなく
熱帯夜のような
気温が高い夜には寝ているうちに
知らず知らずのうちに熱中症になることが
あります。
そして炎天下での車もエンジンを止めると
すぐに気温が上がるので注意が必要です。
特にお子さんは寝ているからと言って
そのままにして買い物をすると
帰ってきた時にはぐったりしている
ということはよく聞く話です。
これからの時期本当に注意しましょうね。