お盆、お彼岸の時期にはお墓参りに行く人が
多いと思いますが、
基本のお墓参りのマナーや作法は
ご存知でしょうか?
今まではご両親と一緒に行ってなんとなく見よう見まねで
やっていたけど
いざ自分だけで行くとなるとどういう順番でやれば良いのか、
また、供え物やお花、時間などに決まりがあるのかわからない方も
多いようですね。
そこで今回はお墓参りの基本的なマナーについて紹介します。
墓参りの時間や時期に決まりはある?
現在の一般的なお墓参りをする時期は春秋の
お彼岸、お盆、命日、正月、年忌法要などですね。
ですがそれ以外の日に行っても問題はなく、
「受験に合格した」
「就職が決まった」
「結婚が決まった」
などの人生の節目にも報告を兼ねてお参りをしても良いですし
近くまで来たからという理由などでも問題なく
好きな時に行くことができます。
時間に関しては「午前中に行くのがマナー」と思っている方が
多いようですが、
必ず午前中に行かなくてはならないという決まりはありません。
ただ午前中に行く方の意見として
「他の用事を先にして仏様を後回しにしてはいけない。」
つまり「何かのついでに墓参りをする」というのがいけない
という理由があります。
また地域性もあり、早朝(5時頃)に墓参りをする人で
集中する地域もあれば
お盆の時期だけは夕方から夜にかけてお参りをする
風習がある地域もあります。
これはマナーというよりも習慣=常識と思っている方も多いようですね。
その地域や家庭の習慣、または宗派によっても違うので、
その決まりに従うのが良いですし
特に何もなければ都合に合わせて墓参りをして問題ありません。
墓参りのお花や供え物などの持ち物、服装に関して
持ち物は生花、線香、ロウソク、お供え用のお菓子や飲み物、それを置く半紙
数珠、マッチ(ライター)また、タオル、タワシ、ほうきなどの掃除用具、ゴミ袋
などです。
寺院や霊園の場合はひしゃくや手桶などは置いていますが、
共同墓地では用意していない場合が多いので、
その場合は持参して行きましょう。
基本お盆やお彼岸のお花に関して迷うようであればお花屋さんなどで
菊をメインに仏花としてセットになっていますのでそれを買いましょう。
また命日などで花を選びたいというのであれば故人の好きな花を
セットにしても良いです。
基本的にこの花にしなければならないというものはありません。
ただし一部では毒のある彼岸花やトゲのあるバラは
避けたほうが良いと考える方や、
ユリの花粉は白い石の墓の場合に着くと
茶色いシミになったりするので、
気になるという方はこれらの花は避けたほうが良いです。
お供え物は故人が生前好きだったものや季節の旬のもので
構いません。
服装に関しては法要でもないので喪服を着る必要はなく、
自由な服装で構いません。(常識の範囲内で)
服装を気にするよりも心を込めてお墓参りすることが大切です。
墓参りの作法
墓地がお寺にある場合は、先に住職にあいさつをして、
ご本尊をお参りしてから
管理事務所などで手桶とひしゃくを借りて、
手桶に水をくんでから自分の家のお墓に行きます。
次に墓石とその周りの掃除をします。
まずはお墓の周囲の草むしりや、落ち葉やゴミなどを拾うか
掃き掃除をします。
その後で水を絞ったタオルでお墓を磨いていきます。
そしてここでも意見が別れます。
お墓の上から直接水をかけても良い?
それはお墓の上部から水をかけても良いのかダメなのかということです。
考え方が色々あり、
①お墓の上から水をかけることはご先祖様にとって
「冷や水を浴びる」という意味になるのでかけない
②墓石に水をかけることはご本尊の頭から水をかけるのと
同じだからかけない
③ 天辺は人の頭と同じなので、横にはかけても良いが
頭は拭くだけにする
④ 墓掃除の時はかけて良いが、お供えするときは水盤にかける
⑤お清めの意味があるからお供えの時も水を上からかける
⑥お墓へ水をかけるのは「洒水」と言ってご先祖のお墓を
洒(あら)い浄めて供養する意味がある
①、②、③のように「ダメ」と言う意見や
⑤、⑥のように「良い」という意見、
④のように掃除の時だけは良いという様々な意見があります。
これは家庭の習慣による場合と宗派によっても違うので
どれが正解なのかを決める事は難しいです。
お寺によっては「墓に水をかけないように」と
住職に言われることもあるのでその場合はそれに従いましょう。
あとは今までその家庭でどのようにしてきたのかを確認して
その通りにすれば良いですし、それもわからないという場合は
供養する意味でお水をかけるのであれば問題ないでしょう。
お墓の掃除が終わったらまず手桶の新しい水を水鉢や花立に入れて
生花を花立に供えます。
お供え物は半紙の上に供えるのが良いとされています。
食べ物は腐ったり、鳥などの生き物が食い散らかす
可能性があるので必ず持ち帰るようにしましょう。
そして線香を点火して香炉に立てるか、線香皿の場合は
横に寝かせます。
一般的なお墓参りの場合はひと束のお線香に
火をつけてお供えをするか
特に本数は決まっていないので人数分に分けても
構いません。
※宗派によっては線香を2つに折ってから供えるところもあるので
状況によって従うようにしましょう。
最後に両手を合わせ先祖や故人の冥福を祈り、
近況の報告をしたりします。
お経を唱えることができる方は唱えてください。
なお、礼拝は故人との血縁が濃い順から行うのが一般的です。
また敷地内に複数のお墓がある場合には古い順に礼拝を行います。
礼拝が終わったら、線香の火を燃やしきり
(燃やすまで待てない場合は手で線香の火を消します)
後片付けをしっかり行ってから帰るようにしましょう。
まとめ
家庭の習慣や宗派などの関係により墓参りの作法に
決まりがある場合はそれに従うようにして、
通常の作法は基本的なものなので一度経験すれば
それほど難しくありません。
なかなか忙しくかったり、遠くて行けないという方も
ぜひ時間を見つけて、お盆やお彼岸とか関係なく
お墓参りに行きましょう。
お彼岸2017年はいつからいつまで?お彼岸の意味と共にお伝えします。