近年、糖質制限がさけばれていますね。
ダイエットはもちろん、健康に害があるとして糖質を制限することが望ましいといわれています。
そのため、いつのまにか砂糖は害があるものだとの認識も広まっています。
でも、和食にはもちろん、美味しいスイーツや飲み物にもお砂糖は使われていて、私達に至福の時間を与えてくれるのも確かですね。

ここでは、私達が当たり前のように毎日口にしているお砂糖について、今一度詳しく調べてみました。
お砂糖にもいろいろな種類があり、それぞれ特性があります。
毎日身体に取り入れるものだからこそ、その特徴を知り、自分で選択するという価値を手に入れたいものですね。

では、お砂糖を種類別にみていきましょう。
大きく分けて、白いお砂糖と色のついたお砂糖に分けられます。

白いお砂糖

  • 上白糖
  • グラニュー糖
  • 三温糖
などを指します。

上白糖(384Kcal /100グラム)

日本で最も一般的なお砂糖です。
サトウキビを原料として、不純物を取り除いたものが精製砂糖です。
ミネラルやビタミンなどの栄養素も取り除かれてしまい、白砂糖の主な成分はブドウ糖になります。

料理に砂糖の色と香りの影響がでないのがメリットです。
ジャムなど果物本来の色や香りを守って美しく仕上げたい時にもよく使用されています。
オールマイティーに使えるので、1種類の砂糖でどんな料理も作りたいという場合は、上白糖がおすすめです。

グラニュー糖(387Kcal /100グラム)

世界的に上白糖を好んで使うのは、ほぼ日本人だけと言われています。
世界でお砂糖といえばグラニュー糖のことで料理から飲料まで、全てグラニュー糖が使われています。
コクがなくサラッとした甘さでお菓子作りに最適ですね。
また、くせのない甘さのため、コーヒーや紅茶などの飲み物にも適しています。

三温糖(382Kcal /100グラム)

色がやや薄い褐色の砂糖ですが、グラニュー糖や上白糖を精製したあとに残った糖蜜を、数回加熱したためカラメル色になっています。
ミネラルなど素材の色ではないので、白砂糖と同じカテゴリーになります。

三温糖は、上白糖よりもコクや香ばしさがあり、お料理に照りがでるため、和食に向いているとされています。
煮物や照り焼きにオススメです。


色のついたお砂糖(黒糖)

自然のミネラルが含まれる茶色い砂糖で、

  • きび糖
  • てん菜糖
  • 黒砂糖
を指します。
もともと黒糖は、サトウキビからできたものを指していました。
しかし、2006年に北海道でてん菜からも黒糖の生成に成功したため、2010年以降黒糖として分類されるようになりました。

きび糖(396kcal /100グラム)

サトウキビを原料としている点は白砂糖と同じですが、精製途中の砂糖液をそのまま煮詰めて作ったものがきび糖です。
カルシウムやナトリウム、ミネラルが残っているため、サトウキビ本来の味わいが楽しめます。
料理に使用しても黒砂糖ほどくせも強くなく、コクと栄養素をプラスすることができます。

また、使用感も上白糖に近く粒子が細かいのでだまになりにくく、お菓子作りにもおすすめです。
やはり色がついている分白いヨーグルトやメレンゲ、ホイップクリームなどにはあまり向いていません。
白砂糖よりもお値段は若干高めになっています。

黒砂糖(354Kcal /100グラム)

黒砂糖もサトウキビが原料です。しぼり汁を精製せずに煮詰めて作るため、ミネラルやカルシウムを含んでいます
濃厚な甘みとともに渋みなども感じられる、独特な味わいがあります。
黒砂糖そのものの味にクセがあるので、お料理の味や香りに影響が出やすいようです。
素材の色を活かした料理には向いていないかもしれません。
塊での販売が多く持ち運びに便利のため、ちょっとしたエネルギーチャージやおやつタイムに、チョコレートやキャンディの代わりに取り入れてみるのがおすすめです。

てん菜糖(390Kcal /100グラム)

北海道など寒冷地で育ちでとれる「サトウダイコン」が原料で、熱帯で育つさとうきびに比べ、身体を温める作用があると言われます。
また、てん菜糖にはオリゴ糖が多く含まれています。
味に癖がなく、さっぱりとした甘みで様々な料理にも使いやすいため、重宝しそうですね。黒糖ほどではないものの、日本のてん菜糖は基本的に黄褐色もしくは薄茶色なので、素材の色を活かして色を綺麗に出したい料理には、避けた方がよいようです。
また粒子が大きめなので、お料理によっては粒子を細かくしてから混ぜるなど、一手間かける必要がありそうです。

黒糖の効果・効能

黒糖には、カルシウムがメザシやシラス干しとほぼ一緒、カリウムにいたっては牛乳のおよそ6倍の量が含まれています。

  • カルシウムは骨粗鬆症予防
  • カリウムは脳卒中対策やむくみの解消
といった効果が期待できます。
精製した白いお砂糖には、一切含まれていないことを考えると、積極的に取り入れていきたいですね。

また、以下のような特徴もあります。

GI値

GI値とは、血糖値の上昇スピードを表すもので、数値が大きいほど血糖値の上昇も早いというわけです。
上白糖が「109」に対して黒糖は「99」と低くなっています。
ちなみに糖類でもっともGI値が低いのはメープルシロップの「73」です。

パンケーキやフレンチトーストに粉砂糖を使っていた方は、メープルシロップに変更してみてはいかがでしょう。

オリゴ糖で腸もキレイに

黒糖にはラフィノースというオリゴ糖が含まれています。
北海道で採れるてん菜などに多く含まれるラフィノースですが、精製してない黒糖にもそのままラフィノースが含まれています。
オリゴ糖は、腸内を正常に保つだけでなく、美容やアレルギー症状の緩和、免疫力アップなどの効果が報告されています。

オクタコサノールでコレステロールを改善

オクタコサノールとは、リンゴやブドウの果皮や小麦胚芽に含まれているアルコールの一種です。
運動能力を向上させ持久力を高める効果が期待できるとされ、渡り鳥などはオクタコサノールを摂取することで長時間の飛行を可能にしているのではないかと言われています。
この成分がサトウキビの表皮にも多く含まれており、精製されていない黒糖にもしっかりと残っているのです。
持久力の向上の他、コレステロールの低下作用、パーキンソン病の予防などの効果が期待され、注目されている成分のひとつです。

まとめ

砂糖は、白いものと色のついたものの2種類

白い砂糖
  • 上白糖はお料理に使用する際に砂糖の色と香りが影響しないのがメリットです。
  • 海外ではお砂糖といえばグラニュー糖と言われ、全てにグラニュー糖が使用されます。
  • 三温糖はコクや香ばしさがあり、照りがでるので、和食に向いています。
色のついた砂糖

自然のミネラルが含まれる茶色い砂糖です。

  • きび糖はカルシウムやナトリウム、ミネラルが残っているため、サトウキビ本来の味わいが楽しめます。
  • 黒砂糖は濃厚な甘みに、渋みなども感じられ、独特な味わいがあります。
  • てん菜糖は癖がなく、さっぱりとした甘みで様々な料理にも使いやすくなっています。
黒糖の栄養と効果
  • 黒糖には、カルシウムがメザシやシラス干しとほぼ一緒、カリウムは牛乳のおよそ6倍の量が含まれています。
  • 黒糖は骨粗鬆症予防、脳卒中対策やむくみの解消といった効果が期待できる

 

いかがでしたか?
ファッションのように、お砂糖も用途や好みによって、使い分けてみてはいかがでしょう。

お砂糖をすべて排除するのは、不可能です。
それは、私達人間の身体の中で一番エネルギーを使うのが「脳」だということ。
そしてお砂糖は「脳のごはん」とも言われており、効率よく「脳」にエネルギーを供給することができるからです。

あなたの脳がエネルギーを求めたら、コーヒーやチョコではなく黒糖を取り入れてみることで、
いつもより集中力がアップして、充実した時間を持てるようになりますよ。