アロエと言えばあのクレオパトラが化粧水代わりに使っていたと言われていますし、アロエを食べると「医者いらず」と昔から言われるくらい万能の植物です。

今日はアロエの種類と美肌や健康の効果を紹介します。

アロエの種類と特徴

アロエはユリ科の植物で、日本でよく見られるのは主に
「キダチアロエ」「アロエベラ」です。

「キダチアロエ」はトゲのある細かい葉が特徴で、別名「医者いらず」とも
言われ、鎌倉時代には既に日本で漢方薬として使われてきたという記録があります。

「アロエベラ」は葉が大きく厚いのが特徴で、観葉植物としてのほかに、
アロエヨーグルトなど主に食用として広まっています。

スーパーやコンビニでもよく見かけますよね。

アロエベラとキダチアロエ共有の成分

アロエベラやキダチアロエなどのアロエにだけ含まれる注目の成分を紹介します。

①アクロチンA・B:抗炎症、消炎、抗ガン、免疫機能活性作用などが期待されている

②アルボランA・B:血糖降下作用により糖尿病に有効と期待されている

③アロイン:腸の働きを活性化する➡便秘改善効果や健胃効果が期待されている

④アロエエモジン:健胃作用、腸の活性化作用、二日酔い予防・緩和

⑤アロエシン:殺菌効果や抗菌作用、美白効果

⑥アロエチン:高い殺菌力と解毒作用がある➡ケガ・吹き出物の治療
シミやそばかすの予防(美肌効果)
近年抗ガン作用が明らかになる

⑦アロミチン:抗がん作用や抗腫瘍作用、抗ウイルス作用がある

⑧アロエマンナン:皮膚の老化防止作用や抗腫瘍作用など

アロエベラの美肌パワー

森永乳業の研究により、アロエベラのゲルに含まれる
植物ステロール(アロエステロール)の一部に

シワの予防、肌水分量の増加などの作用が認められました。

「アロエステロール」と呼ばれるその成分の
詳しいメカニズムは完全には解明されていませんが、

皮膚の下にある線維芽細胞に作用し、
肌のハリや潤いに欠かせない

ヒアルロン酸やコラーゲンの量を増加させる
働きがある
と考えられています。

これはあさイチで紹介されていましたが、
実際に乾燥肌に悩む女性グループを

対象に、この成分0.04ミリグラムを
毎日食べ続ける実験を行ったところ、

2ヶ月後、40代女性の目の周りのシワの深さが
平均で2.5%軽減したことが確認されました。

アロエのステロールはその他にも
体脂肪を減らす効果もあると言われており
今後ますます注目される成分です。



キダチアロエの健康効果

キダチアロエの特有成分は「アロエウルシン」です。

抗炎症,抗潰瘍作用があり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の痛みの緩和が期待されています。

二日酔い
キダチアロエの皮には、二日酔いや悪酔いの原因となる
血中のアセトアルデヒドを抑える成分が含まれています。

そのため飲酒前にキダチアロエの歯を皮ごと食べると、
酔いにくくなります。

ただしお酒を飲みすぎた場合は効果を期待できないです。

整腸作用
キダチアロエの皮には、胃の働きを促す整腸作用があります。
そのためキダチアロエの皮を食べたり、かじると、

胃もたれやむかつき、消化不良の改善につながります。

また皮に含まれるアロインという成分には
下剤作用があるため、適量を食べれば
便秘の改善にもつながります。

水虫退治
キダチアロエの皮には殺菌作用があり、
水虫の原因となる白癬菌(はくせんきん)の
繁殖を抑制する成分が含まれています。

キダチアロエの皮ごとミキサーにかけたものを
ガーゼに包み、患部にあてると
症状が和らぐことがあります。

ただし完治させる場合はお医者さんに
相談してください。

口内炎を抑制

キダチアロエの皮には炎症を抑え、殺菌作用があります。そのため
キダチアロエの葉を皮ごとミキサーにかけ、水で薄めたものでうがいをすると

口内炎の炎症を抑えることができます。


このようにアロエベラとキダチアロエは共通の成分が
多いので、どちらが優れているというのはありません。

ただ特有成分の点から見ると

アロエベラ特有成分のアロエステロールが美肌効果、
キダチアロエの特有成分のアロエウルシンが抗潰瘍作用、細胞再形成という特徴があるので、

「キレイになりたい」「体脂肪を減らしたい」=アロエベラ
「お腹(胃)の調子が悪い」「火傷の治療」など=キダチアロエ

という基準で選んでも良いですし、

アロエにはもともと美肌効果や抗潰瘍作用などがあるので
どちらを選んでもそれぞれの効果は期待できます。




アロエの1日の摂取量と注意点

アロエは美肌・健康にとても効果的ですが、摂り過ぎには注意が必要です。

二日酔いや胃のもたれた場合でも一日に食べても良いキダチアロエの量の目安は50グラム(葉一枚分)までです。(アロエベラ100%ジュースで30ml程度)

ドイツでは医師の指導なしに2週間以上の連続摂取は避けるように言われおり、過剰摂取によりアレルギー反応やけいれんが起きる場合があります。

さらにアロエには整腸作用がありますが、摂り過ぎると下痢になりやすくなる場合があります。

特に妊婦や12歳以下の子供は量を守って気をつけて食べてください。

このうちアロイン・アロエエモジンは過剰摂取により子宮が圧迫されるので、
妊婦は無理に食べる必要はありません。

また、アロエには体を冷やす効果があります。

冷え性や体力が弱っている人は摂取を避けるようにしましょう。

まとめ

アロエには他の食べ物にはない特有の成分がたくさん含まれていて多くの効果や効能が期待されています。

少し苦いので食べにくいのですが、最近はヨーグルトに含まれているなど昔と比べると食べやすくなっているので、食べたことがない方やあまり食べたことがない方にぜひ食べていただきたい食べ物です。

アロエを食べて健康的に美しくなりましょう。