先日のEテレ「チョイス」という番組で「認知症を予防する」
特集が放送されました。

最近の研究で新たに認知症にはある生活習慣と運動、食事で
リスクを半減することができるそうです。

今日は認知症の予防方法を紹介します。

認知症の種類

日本人の462万に発症している
認知症は一度かかると治らないと言われています。

認知症の種類はいくつかありますが、

アルツハイマー67.6%
血管性認知症19.5%
その他レビー小体型など

ほとんどがこの2つで占めています。

以前はアルツハイマー病の予防できないと
言われていましたが、

様々な研究の結果、アルツハイマー病に
なるのを防ぐのに大切なことがわかってきました。

それでは早速認知症の予防方法を見ていきましょう。

認知症を生活習慣病対策で予防する

国際アルツハイマー協会は2014年
認知症予防の報告書を発表しました。

それによると認知症を防ぐには

① 糖尿病の対策と治療
糖尿病は
血管性認知症のリスクが2倍に
アルツハイマー病のリスクも2倍になります。

② 高血圧の対策と治療

高齢者の高血圧は
血管性認知症のリスクが5倍

中年期の高血圧は
血管性認知症のリスクがなんと10倍になります。

③ 禁煙をする

喫煙者は認知症のリスクが3倍になりますが
禁煙すると血管性認知症のリスクが30%
アルツハイマー病のリスクが40%下がります。

このように生活習慣病の糖尿病や高血圧は
認知症に關係ないと言われていましたが、

最近ではその関係性が認められ、
これらの対策はできるだけ早くから

行うことが大切と言われています。

その理由は
アルツハイマー病は発症の20年以上前から
脳の中で変化が始まっている
ことがわかった
からです。

その為、働き盛りの中年期から注意が必要なのです。

認知症を運動で予防する

高齢者になると年々
記憶を司る脳の海馬が小さくなるのですが、
運動をすることで逆に海馬が大きくなることがわかりました。

その運動とは
ウォーキングなどの有酸素運動です。
  
ウォーキングの目安は
「週3回、息が弾む程度の速さで30分~40分程度
ある程度の負荷をかけるのがポイントです。

さらに最近の研究でわかったことは

高齢者で関節の異常がないのに歩く速度が
遅くなってきたら、認知症の予備軍の可能性が
高いと言われています。

それは脳の働きが低下するために早くあるけなくなると
考えられています。

特に忘れ物などの自覚症状があって、歩く速度も遅い場合は
認知症予備軍の可能性があります。

歩く速さですが
時速3.5キロ以下で1分間に36mより下がると
遅いようです。

なかなか速度を確認するのが難しいところですが
不動産の広告で徒歩5分の場所に10分かかる

と遅いと言えるようです。

認知症を睡眠で予防する

アルツハイマー病を引き起こすと考えられる
脳の老廃物・アミロイドβが一晩徹夜しただけで

増えてしまうことがわかりました。

起きているときに溜まるアミロイドβ
寝ることにより排出されるのですが、

徹夜することにより溜まってしまうのです。

その為きっちりと睡眠をとることが
認知症予防のためにとても大切なのです。

認知症を食事で予防する

認知症のリスクを下げる食事がわかってきました。

それは牛乳やヨーグルト、チーズなどの乳製品です。

牛乳などの乳製品には
糖尿病のリスクを下げるたんぱく質、ビタミン
高血圧のリスクを下げる、ミネラル、マグネシウム、カルシウム

が含まれています。

1日の目安は牛乳でコップ1杯(約150ml)
ヨーグルトは150gです。

また乳製品に加えて和食(魚、海藻、大豆、野菜)
を食べるとさらに効果があります。

もちろん牛乳の飲みすぎは逆に体に良くないので
注意してください。

認知症の予防のまとめ

高血圧、糖尿病などの生活習慣病を改善し
運動・睡眠・禁煙・食事に気をつければ

リスクは半減します。

まだ自分には関係ないと思っている人が
多いですが、

認知症は20年以上かけてゆっくり変化していくので
早いうちからしっかりと対策をしていきましょう。

また以前は関係ないと言われていた糖尿病が
認知症と関係があることがわかり、

糖尿病の治療で使用されているインシュリンが
認知症に効果があるという研究が進められています。

認知症患者の治療にインシュリンが使われる日が
そう遠くない日に訪れそうです。